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鉄道会社各社が、それぞれの「花形列車」を持っている。
フラッグシップ――旗艦 ともいうが、これほどまでにその言葉が似合う列車もそういない。


ラピート。


1994年の関西空港開港に向けて製造された。建築家の若林広幸氏が手がけたこの車両は、なんとも未来に生きるデザイン。
「ダンディとエレガンス」を両立するデザインとして、誕生した。


その姿は、まさに「粋」や「端正」なデザインでダンディであり、かつ洗練され、華やかさを持ったエレガンスな車両だ。

経済的にはあまり成功した車両ではないが、CI変更や駅名標のバリアフリー化など、南海電鉄の当時の「革新さ」を最も具現化した車両であり、
またそれは、現在の南海電鉄のイメージを形作り、ブランド化させた車両として、総合的なメリットとしてみれば、成功した車両ではないだろうか。

そう、「こんな電車に乗ってみたい」と思うような電車。

新幹線500系にもつながる、子供の頃夢見た「未来のカッコいい電車」像が、ここにはあるのだ。

Aug 24th 2012. Series207