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Osaka Subway WebOwner File #2: Osaka Subway × Railway Photographer

三崎(Misaki) http://rplife.iza-yoi.net/

2005年に鉄道サイトを開設、一度の閉鎖を経て2010年に復活。近鉄線を中心に幅広く鉄道写真を手がける。
5年、10年と「長期的スパンで記録した鉄道写真」をコンセプトに活動中。活動範囲は西日本に留まらず、九州までもカバーする。 妥協を許さない光線状況の読み、構図と細部までしっかりと記録された写真集が特徴。





近鉄5200系が好きという三崎さんと、初めてお会いしたのは近鉄鶴橋駅。
巨大三脚と重そうな撮影機材を背負って現れた三崎さんは、この日もやはり5200系を追われていた。




「(重すぎて)撮影地に捨てたくなります(笑)




そんな三崎さんの近鉄電車撮影に、少し付き合わせてもらう。
近鉄のことはよく知らない私であるが、そんな私にも詳しく、しかし一部の鉄道マニアにあるような嫌味や知識のひけらかし等は全くなく わかりやすい言葉で丁寧に教えてくれた。




「8069Fというのは、角顔の試験車だったんです。丸顔なのに肩部分は違っていて…」
「大阪線と奈良線って歴史的経緯で連結器の高さが違うんです!」
「今ホロのカバーが、シリーズ21と同じ灰色になっているんですよ(笑)」




なるほど、その丁寧な言葉からは、確かに秘められた三崎さんの「近鉄愛」を感じる。
インタビュー中も周りを見渡し、空いている席へとっさに移動するなど、主導しなければいけないはずの私が主導されていた(笑)
そうした実に気遣いの出来て近鉄好きの三崎さんだが、では大阪市営地下鉄はどうなのだろうか?インタビューを開始した。





■名書籍に影響を受けてサイトを開設


―サイトをはじめたきっかけはなんだったのですか?
 「実はですね、今やってるサイトの前に違うサイトをやっていました。今と同じく鉄道のサイトを作っていたんですが、 やっているうちに方向性が迷走してきてしまったんです。鉄道サイトって、だいたい撮った写真を日付別に公開する「撮影日誌」というコンテンツがあるじゃないですか?そんな感じで やってたんですけど、だんだんと撮影するネタがなくなってきちゃっていて…。「俺がやりたいのはこういうスタイルじゃないな」って。それで、鉄道写真を撮る原点に立ち返ってみたんです。そうしたら、カラーブックスの私鉄の車両シリーズ っていう書籍があるんですが、「ああ、これが原点だ」と思いまして。



御堂筋線30000系 ©三崎

堺筋線66系 ©三崎



―ああ、大阪市営地下鉄など各社局あるあの本ですよね。
 「そうです。近鉄なら近鉄の車両が、大阪市営なら大阪市営の列車が編成写真の写真付で、解説がずらずらとように掲載されている書籍なんです。それで、こういう本を見ていて自分もこういう写真を撮ってみたいなぁと思いまして。それが原点ですね。
 その書籍って結構古い本なんです。近鉄だと5800系、大阪市営だったら20系が最新形式だったころでしょうか。その本の現在版のようなWebサイトを作ってみたいなぁというコンセプトがきっかけではじめたのがきっかけです。


カラーブックスの私鉄の車両シリーズ。鉄道ファンなら一度は目にしたことがある書籍ではないだろうか。



―大阪市営地下鉄を好きになったきっかけはなんだったのでしょう。
 きっかけは堺筋線ですね。実は私、何度か引越しているのですが、小さいときに堺筋線沿線にも縁があったんです。 阪急8000系が鉄道好きのルーツなんですが、堺筋線車両って阪急にも来るじゃないですか?(笑)そんなわけで、阪急から堺筋線へと巻き込んだ形で好きになったのがきっかけですね。



―後ほど「好きな電車は何ですか」という質問をしようとしていたのですが、それならやはり…
 阪急8000系ですね(笑) 額縁スタイルの初期車でしょうか。あとはやっぱり近鉄5200系!笑
5200系も色々あって、5200系・5209系・5211系と3種類あるんです。




―…頭が痛くなってきました(笑)
 (笑)
 5200系の補助電源装置がMGからSIVに変わったのが5209系で、更にそこから台車がボルスタレス台車になったのが5211系っていうんです。5200系ばっかりの話になってしまいましたね(笑)



5211系と呼ばれるモデル ©三崎

きっかけは、この阪急8000系なのだそうだ。 ©三崎



―今関心のある鉄道動向は何ですか?
 んー…、JR西日本の221系のリニューアル車が最近出てきましたが、全編成がみんな同じクオリティで施工されて出場するのか、という点でしょうか(笑) あとは伊勢神宮1300年記念で登場するしまかぜの50000系と、一般車を改造して観光列車として使用すると言われている列車でしょうか。伊勢市〜賢島を走行する観光列車だそうです。



■美しい写真の秘密


―機材は何を使用されているのですか?
 NikonのD200です。あわせて80-200mm F2.8や50mmの単焦点などですね。
以前はNikon F70や富士フィルムのFinepix 1400Zを使用していました。
D200にするに当たって、フィルムからデジタルへの進化というよりも、デジタルカメラという点において、「シャッタータイムラグがない」ということに驚いた記憶があります。
1400Zで当時から既に走行写真を撮っていたんですが、D200はそれがなく、それだけで感動しました(笑)


―いつも写真が綺麗ですよね。私も頑張っているのですが、ああはならないんです(笑) あれは何の差なのでしょう?
 ありがとうございます(笑) んーそうですね、質問の答えになるかはわかりませんが、基本的に見上げる構図というのでしょうか。 普通に鉄道写真を撮っていると見下げる構図になりますよね?私はよほどの理由がない限りはしゃがみポーズを取っているんです。



三崎さんが使用するD200+80-200mm F2.8は、鉄道フォトグラファーにとっての「お手本」ともいえる装備。
もう5年も一緒にいる、良き相棒なのだそうだ。




―当サイト、207GMPをお知りになったのはいつ頃ですか?
2012年頃?でしたでしょうか。確か私が最初にフォローしたのがきっかけだったと思います。
丁度その頃、私も大阪市営地下鉄のサイトを作っていた頃でして、色々な他サイトさんを見渡してたら見つけたー…という感じですね。実はそれまでは、大阪市営地下鉄のWebサイトを見たことはありませんでした(笑)




―今後のビジョンを教えてください。
「継続」ですね。先ほど言ったカラーブックスの書籍のように、5年後10年後に見て、楽しんでもらえるようなサイトにしていきたいです。 メインコンテンツは「鉄道写真」として会社別に掲載していますが、それとは別に最近はイベントなどの写真も「アルバム」という別枠でアップしていきます。大阪市営地下鉄に関してはまだまだ「ライトユーザー」ですが(笑)




三崎さん、お忙しい中どうもありがとうございました。




Rail Photo Life
http://rplife.iza-yoi.net/


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Interview:Series207/α77+SAM35F18