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堂筋線では、平成8年登場の21系第18編成を最後に新車の投入に関してひとまず区切りがついた。
21系の登場で、御堂筋線生え抜きである10系は、21系との車内設備の差が目に付くようになった。
そこで、大阪市交通局は1998年から、およそ10年がかりで10系の大幅リニューアルに着手することになった。

その第一編成として第6編成(1106F)がリニューアル完成。
内装としては車内LED案内機の取り付けや、化粧板素材の変更など21系と遜色ない改造が行われた。
外観からは前面が黒で覆われたブラックフェイスとなって近代的になり、ブラスト洗浄と呼ばれる、車体が登場当初の輝きを取り戻す程の洗浄作業等、実に大掛かりなリニューアルとなった。
第14編成(1114F)からは、座席の真ん中に握り棒(センターポール)が取り付けられ、着席率向上に貢献することになった。

 
画像1・2 10系の更新前(1826F)と更新後(1114F)の姿。

ところがリニューアルの最中、10系のリニューアル計画に一部追加変更が行われた。

それは、「VVVFインバータ化」

当初搭載された「チョッパサイリスタ素子」は、熱排出を抑えてかつ省エネな列車の制御方式として注目され、国鉄201系や小田急9000系などに採用された。
だが、値段が高価であることや、その後開発されたVVVF素子の価格下落によって、もはやチョッパ制御方式を保守・更新・維持するのはコスト面で問題であった。
そこで、制御方式をまるごと現在の最新制御方式であるVVVF化した、「10A系」が登場することになる。


▲2009年10月時点での最新の10A系、1819F

<10A系の全形式を収めた写真集はこちら>


10A系になってからは、ブラスト洗浄による車体の輝きが更に増したように思える。
10A系という、全く新しい別形式が出来たのかと思わせるほどだ。

▲復帰したての10A系23編成。駅の照明に照らされてピカピカに輝いている

また、これまでリニューアルされた10系には「ACCC 10 series car」(ACCC=Armature Chopper Control car)というチョッパ制御車を表すロゴが掲載されていたが、
10A系になってからは制御装置の交換に伴ってロゴも「VVVF 10 Series Rebirth」に変更されている。
また、他にも路線カラー上部のゼブラ化もなされ、遠目からでも10/10A系を見分けられるようになった。

 
左:新しくなった「VVVF」のロゴ 右:車番表記との境界がゼブラ化された。



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